tempo rubato
テンポ・ルバート
名詞
tempo rubatoは、直訳すると盗まれた時間を意味します。これは、演奏者が機械的な拍子から意図的に逸脱し、フレーズの感情的な盛り上がりやためらいを表現するために、時間を柔軟に伸縮させる技法です。単にテンポを遅くしたり速くしたりするのではなく、ある箇所で時間を盗み、別の箇所でそれを返すことで、全体の時間的なバランスを保つことが重要です。
表現上の役割と効果
この技法は、特にロマン派時代の音楽において、演奏者の主観的な感情や詩的なニュアンスを伝えるために多用されます。例えば、旋律の頂点に向けてわずかに加速し、その後で深くため息をつくように速度を落とすことで、音楽に人間らしい呼吸や生命感を与えることができます。これにより、楽譜に書かれた厳格なリズムを超えた、より情緒的な物語性が生まれます。
他の演奏技法との違いaccelerando(次第に速く)やritardando(次第に遅く)が、楽譜上の指示として明確な速度変化を求めるのに対し、tempo rubatoはより即興的で繊細な調整を指します。また、完全にテンポを崩すのではなく、あくまで全体の拍動という枠組みの中で、弾力性を持たせて演奏することがこの技法の本質です。
意味
名詞テンポ・ルバート
音楽における演奏技法の一つで、全体の拍動を維持しつつ、表現上の効果を出すためにテンポをわずかに速めたり遅らせたりすること
The pianist used tempo rubato to add a sense of longing to the nocturne.
ピアニストは夜想曲に切なさを加えるため、テンポ・ルバートを用いた。
関連語
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